昨今の教養ブームの根源は世界史にあり。大人こそ世界史を学ぶべし。
ということで、大人が世界史を学び直すための勉強法を紹介します。
・もう一度世界史を勉強してみようと思っている人。
・教養として世界史を勉強したい人。
・世界史を楽しむ。
・世界史の知識を基に、現代社会を読み解く。
受験生で、ゼロから勉強を始めようという人は↓の記事を参考にしてください。
では、勉強法を見ていきましょう。
【独学】世界史の勉強法【大人の学び直し】

なぜ世界史なのか
世界史がなぜ学び直しや教養として有用なのか考えていきましょう。
世界史に限らず歴史は「現代」を考える材料になります。
中でも出来事を多面的に捉える世界史は社会問題を考えるのにとても有効な知識なのです。
そして日本の世界史はどこかの国に偏ることなく、中立な立場で記述されているため、学習にはピッタリなのです。
世界史の有用性を説く人は多く、作家の佐藤優さんや池上彰さん、企業家の出口治明さんが世界史を学ぶ意義を紹介しています。
彼らの著書はこちら↓
通史を読み直す
まずは通史からおさらいしておきましょう。
受験に使う訳ではないので、細かいところまでギチギチに覚える必要はありません。
ざっくりと「へぇ〜」と思う程度に進めましょう。
ここで読むべきは教科書!
それも世界史Aの教科書です。
教科書の購入は取り扱い書店に頼む必要があります。詳しくは↓の記事で
教科書以外では
山川出版社の「もういちど読むシリーズ」
教科書よりも語り口調になっているので読みやすいかもしれません。
なぜ世界史Aなのか

高校生が受験で使うなら僕は絶対に「世界史B」を進めます。
それは受験できる大学の数が違いすぎるから。世界史Aのみで受験できる大学はほぼありません。
でも、学び直しや教養のためであれば世界史Aは最良の教材です。
その理由を見ていきましょう。
近現代の比重が大きいから
まず歴史を勉強する目的を考えましょう。
上にも書きましたが、「現代社会を読み解く」ことです。
それならば、近現代を中心に学ばなければなりません。
例えば、現代の経済格差を考えるとしましょう。
東南アジアの国々がモノカルチャー経済からの脱却に苦しみ、産業構造の高度化が遅々として進まない現状を歴史から考えるならば、それは帝国主義時代のヨーロッパ諸国による植民地支配を学んでおかねばなりません。
もちろん「世界史B」にも近現代の記述はありますし、詳しいです。
しかし、ここにたどり着くまでが長い。
最もポピュラーな山川出版社の詳説世界史Bでは、帝国主義は13章に登場します。
そこに到るまでの過程も知っておいて欲しいですが、より現代社会に影響を及ぼしているのは、当然あとの時代の出来事。
なんとなくベトナムはフランス支配だったのか、だからハノイにはフランス料理屋が多いんだな。
と思えることが世界史を活かす方法だと思いますので、近現代中心の「世界史A」を使いましょう。
勉強ノートをつくろう
世界史Aの教科書を丁寧に読み進めていきましょう。
高校内容ですから、何を言っているか全くわからないなんてことはないでしょうが、つながりがややこしいことはあります。
特に章の切れ目で地域が変わるときは要注意です。
そこで、おすすめの勉強法が勉強ノートです。
大人になってまですることかと思われるかもしれませんが、絶対に作るべきです。
試験がないからといってインプットばかりに注力してしまうと、自分で情報を整理しきれず、定着が望めません。そのため、自分なりの勉強ノートを作成することは学習効率を上げるためにも有効なのです。
習熟度を測る
ある程度学習が進めば、習熟度が気になるところです。
その習熟度を測るには、センター試験が有効です。
センター試験の世界史Aで80点が取れれば十分世界史の知識が身についたと言えるでしょう。
センター試験の過去問は、インターネットで入手できます。
受験人口が少ないため、赤本は残念ながらありません。
センターの過去問は大学入試センターのHPか東進データベースへ
次のステップへ

ある程度世界史の基礎知識がついたら、新書や専門書に手を出しましょう。
〇〇の世界史のようなタイトルの書籍が大量に出ていますので、色々探してみましょう。
僕の個人的なおすすめを紹介しておきます。
教養の鬼として知られる出口治明さんが書いた世界史大全です。
出口さん独特の言い回しや切り口で世界史を語っているため、知っている知識でも新鮮な気分で読むことができます。内容も世界史Bの教科書よりも深いため、知識を深めるにはピッタリです。
東大のイスラーム史の専門家、羽田先生の新書です。
世界史という科目の成り立ちから、今後求められる世界史像まで触れられており、一度世界史を勉強した人には読んでもらいたい内容になっています。
元外交官の佐藤優さんの新書です。
地政学が主題になっていますが、世界史の知識があればより深く理解できるでしょう。
最後に
色々な分野の学習の根幹に世界史はあります。
挑戦したい分野への足がかりに、世界史に挑戦してみましょう。