社会科の選択:地歴編【大学受験を目指す高校生向け】

社会科

大学受験を目指す高校生なら、高2ないしは高3時点で文系・理系の選択を行うと思います。
その際、大きなポイントとなるのが、「社会で何を選択するか」ですね。
各科目の特徴を簡単に触れながら、受験での有用性などを伝えていければと思います。
科目選択という岐路に立たされた高校生のみなさんの方位磁針となれば幸いです。

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大前提:好きな科目を選ぶ

はい、これが一番大事です。
現時点で好きな科目が明確にあるなら、それを選択してください。以上。


え〜っと。拍子抜けする結論ですね。
ですが、各科目の特徴以上に「好き!」とか「面白い!」という感情はとても大事です。

そもそも、「高校内容の教科書が理解できない」なんてことはありえないのです。
必死で考えて、眠気と戦いながら努力すればセンターレベルの問題は誰でも解けるはずなんです。

ここで大事なのが↑の「必死で考えて、眠気と戦いながら努力」です。
人間なかなか努力は続きませんからね。楽しいに越したことはないのです。

どうせやるならワクワクできるものを選びましょう!

1 日本史

なんだかんだセンター試験でも受験者数が最も多いのが、日本史です。
地歴選択者のおよそ40%が選択していることになります。

では、なぜ日本史選択が多いのでしょう?

その答えは簡単です。
中学歴史が日本史に偏っているから!!

大学受験を志す高校生であれば、中学校の成績はそれなりによかったはずなんです。
その中学校で学んだ歴史がほぼ日本史。だから日本史には知識のベースがすでに存在することになります。

では、日本史を選択したほうが良いという訳ではありません。
確かに、ベースとなる基礎知識がある分、時代の流れは掴みやすいと思います。
しかし、その分扱う内容が非常に細かい。
センター試験でも、文化史や史料問題は頻出です。
コツコツと勉強できる人に向いていると言えます。
また、努力量に応じて成績が上がりやすい科目でもあります。

・勉強のスタートは切りやすい。
・コツコツ型に向いている。

2 世界史

人によって好き嫌いが大きく分かれるのが、世界史ですね。
マニアのように知っている子もいれば、ナポレオンがどの時代かもわかっていない子もいます。

これも中学歴史の影響かと言われれば、そうだと答えられます。
しかし、世界史の性質が大きく関わっています。

世界史は二つの軸からできています。
時間軸地域軸です。
日本史は、ほぼ時間軸だけ捉えればいい訳です。“日本”という地域に特化してますからね。
世界史では、ヨーロッパからアジア、アフリカ、南北アメリカ大陸と全世界を見る必要があります。
ですから、今自分がどの地域を勉強しているのか、どの時代を勉強しているのかがわかりにくいのです。

では、世界史は難しいから選ぶのは損なのか。

そういう訳ではありません。
異なる地域の同時代での出来事を結びつけるという考え方は、日本史では必要ないでしょう。
しかし、逆に考えれば、同じ出来事を複数回扱う機会があるということでもあります。
ある戦争で攻められた側の勉強をしたあと、攻めた側の勉強をするわけですから、教科書内容の中に復習が織り込まれていると言ってもいい訳です。

また、異なる地域との関連を意識しながら学習する姿勢は今後非常に重要になってきます。
学習指導要領の改訂で、近現代史の比重がさらに大きくなることを考えると、世界史的な物の考え方が求められるようになるはずです。

しかしその分、勉強し始めの成績は出にくい傾向にあると思われます。
一通り教科書を終えた後、一気に伸びてくる科目でもあります。

・多方面から出来事を捉える必要がある。
・成績は後半から伸びてくる。

3 地理

暗記事項の多い地歴科の中で、比較的暗記が少ないと思われているのが地理です。
全般に言えるのかわかりませんが、理系の生徒は地理選択者が多いように思いますね。

では、本当に地理は暗記が少ないのでしょうか。

答えはNO!
地理の用語集は確かに、日本史・世界史に比べれば薄くなっていますが、用語集に載っていない国名・都市名・統計をきちんと覚えることが重要になってきます。
それらを含めると暗記事項は他の科目と遜色ないくらいには増えます。

しかし、知識が浅かったとしても思考力で正答を導きやすいのもまた事実です。
センター試験を例にとると、地理では固有名詞(いわゆる用語そのもの)を問われることはあまりありません。その知識をもとに、地図上から選択する。ないしはグラフを選ぶ。という形になります。
そのため、それなりの一般教養があれば、対応できてしまう問題もあります。
知識があるに越したことはありませんし、高得点を狙うならそれなりの勉強時間は絶対に必要ですが、センター試験で6〜7割くらいであれば早い段階で取れるようになるでしょう。

しかし、地理には大きな問題点があります。
それは満点を取りにくいこと。
思考力で正答が導けるということは、いくら覚えていてもそれが答えに直結しない。ということでもあります。
なので、地理は誤答を選びやすい科目でもあるのです。
すなわち、9割以上の得点がボーダーとされる国公立医学部医学科志望者は向いていないかもしれません。

・暗記が少ない訳ではないが、思考力で補える部分もある。
・国公立医学部医学科受験には向かない。

補足

最初の大前提で、「好きだと思える科目にせよ」と言いましたが、そうしてはいけない事例もあります。

それが私立大学の受験です。

国公立大学であれば、一部例外を除き、受験科目はB科目であればなんでも構いません。
しかし、私立大学の場合、地歴を受験科目とすると、地理が選択肢に含まれていないことも多々あります。
いくら地理が好きでも、受験させてもらえなければ意味ないですからね。
国公立大学でも、倫理政経を必須にしている大阪大学経済学部や世界史必須の外国語学部系の大学もありますので、志望校の受験形式は受験勉強と同様に熱心に行いましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は簡単に、各科目の概要を触れてみました。
各科目に特化した記事もあげていこうと思うので、よろしくお願いします。

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